音名とオクターブ
第2章へようこそ。第1章では、音が「いつ」鳴るかを数える リズム を学びました。 この章では、音が「どのくらい高いか」を表す 音の高さ を扱います。最初の このレッスンでは、音の高さに付けられた名前 — 音名 と、その名前が高さ違いで 繰り返す オクターブ、そして高さを1つに決めて指すための 科学的音高表記 を、 クリックすると音が鳴る鍵盤で実際に聴きながら身につけていきます。
音の高さには名前がある:音名
ピアノの鍵盤を左から右へ叩いていくと、音はだんだん高くなっていきます。 その1つ1つの高さには名前が付いていて、これを 音名 と呼びます。基本となる 音名は C・D・E・F・G・A・B の7つ。これは、みなさんがよく知っている ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ に、それぞれ対応しています。
- C = ド、D = レ、E = ミ、F = ファ、G = ソ、A = ラ、B = シ
このコースでは、世界共通で通じる アルファベットの音名(C〜B) を主役として 使います。「ドレミ」は最初のうちの手がかりとして添えますが、コードやスケールを 学ぶ段になると、アルファベットの音名のほうがずっと扱いやすくなります。
鍵盤をよく見ると、白い鍵(白鍵)のあいだに黒い鍵(黒鍵)があります。
C・D・E・… の7つの音名は白鍵に並び、黒鍵はそのあいだの音を表します。
黒鍵の音名は、すぐ左の白鍵に #(シャープ)を付けて呼びます。たとえば
C と D のあいだの黒鍵は C# です。黒鍵については次のレッスンで半音と
あわせてくわしく見るので、まずは白鍵の7つの名前をつかみましょう。
同じ名前が繰り返す:オクターブ
鍵盤を右へ進んで B(シ)まで来ると、その次はまた C(ド)に戻ります。 ただし、戻ってきた C は前の C より 高い C です。このように、音名は C・D・E・F・G・A・B の7つを1セットとして、同じ並びが高さを変えて何度も 繰り返し ます。この「同じ音名が1つ上(または下)の高さで現れる、その間隔」を オクターブ と呼びます。
低い C も高い C も「響きの似た仲間」で、どちらも同じ C という名前を持ちます。 だからこそ、ただ「C」と言うだけでは どの高さの C なのか が決まりません。 ここで必要になるのが、次に学ぶ科学的音高表記です。
どの高さの C かを決める:科学的音高表記
「C」だけでは高さが定まらない、という問題を解決するのが 科学的音高表記
(SPN, Scientific Pitch Notation)です。やり方はとても簡単で、音名のうしろに
オクターブを表す数字を付ける だけ。たとえば C4 と書けば、「4番目のオクターブの
C」という、ただ1つの高さを指します。
C4… 中央付近の C。本コースの基準となる高さです。C5…C4のちょうど1オクターブ上の C(数字が1増えると1オクターブ高い)。F#3…C4より低いオクターブにある F#。
数字が大きいほど高い音を表します。同じ「C」でも、C3・C4・C5 は
それぞれ別の高さ。このように音名とオクターブ番号を組み合わせることで、
世界中のだれが見ても同じ高さを指せる のが科学的音高表記の便利なところです。
このコースの鍵盤や再生部品は、すべてこの表記で音を指定しています。
鍵盤をクリックして、名前と高さを聴き比べよう
それでは、ここまでの言葉を音で確かめましょう。下の鍵盤は C4 から C5 までの
1オクターブ分です。鍵盤の各鍵をクリックすると、その音が鳴ります。左端の C4 から
順に白鍵を叩いていくと、C・D・E・F・G・A・B、そして1つ上の C5 と、
ドレミファソラシドが聴こえます。
次のことを、実際にクリックして確かめてみてください。
- 左端の
C4と右端のC5を続けて鳴らすと、同じ「ド」でも高さが違う — これがオクターブの関係です。C5のほうがちょうど1オクターブ高く聴こえます。 - 白鍵を左から右へ順に叩くと、音名 C → D → E → F → G → A → B の順に だんだん高くなります。アルファベットの順番と高さの順番が一致しています。
- 白鍵のあいだにある黒鍵もクリックできます。たとえば C と D のあいだの黒鍵が
C#4です。黒鍵の役割は次のレッスンでくわしく扱います。
このレッスンのまとめ
- 音名 … 音の高さの名前。C・D・E・F・G・A・B(ド〜シ)と、半音上下を表す
#。 - オクターブ … 同じ音名が1つ上/下の高さで繰り返す間隔。既定は 4。
- 科学的音高表記(SPN) … 音名にオクターブ番号を付けて高さを一意に指す表記(例
C4)。
これで、音の高さに名前を付けて呼べるようになりました。次のレッスンでは、 鍵盤の隣り合う鍵どうしの関係 — 半音 と 全音 を、鍵盤のハイライトを 使って目と耳の両方で確かめていきます。