教材の部品とDAWの対応

ここからは 打ち込み実践 の章です。前章では DAW(GarageBand)で空のプロジェクトから 音を1つ鳴らすところまで進みました。この章のゴールは、これまでブラウザ部品で作ってきた ものを、DAW の上に打ち込み直す ことです。

ドラム章で組んだパターン、ベース・ギター・シンセ章で作ったフレーズ、コード進行—— それらは全部 同じ題材(楽器編の共通題材)で作ってきました。最初のレッスンとなる このページでは、個別の手順に入る前に 「教材のどの部品で作ったものが、DAW のどこに どう移るのか」 を一枚の地図(対応表)で俯瞰します。

全体像:教材の部品 → DAW でこう打ち込む

まずは大きな対応関係です。教材のブラウザ部品で「作ったもの」が、DAW では どのトラック・どのリージョン・どのノート になるのかを並べます。

教材で作ったもの(ブラウザ部品)DAW(GarageBand)でこう打ち込む一般的な DAW 概念
ドラムシーケンサーのパターン(DrumSequencer)ドラム/ソフトウェア音源トラックを1本作り、リージョン内のグリッドにキック・スネア・ハイハットのノートを置くドラムトラック/ステップ入力・MIDI ノート
ピアノロールのフレーズ(PianoRoll:ベース/ギター/シンセ)パートごとにソフトウェア音源トラックを作り、ピアノロールに音名どおりのノートを置くインストゥルメントトラック・ピアノロール
コード進行(ChordPlayer)コード用のソフトウェア音源トラックを作り、各小節に和音(積み重ねたノート)を置くコードトラック・和音の MIDI ノート

つまり 「1部品 = 1トラック」 が基本の対応です。ブラウザでは部品ごとに分かれて いたものを、DAW では トラックという横レーン に1本ずつ割り当てていく、と考えると 見通しが良くなります。

データ要素の対応:ステップ・SPN・音価・コード

「1部品 = 1トラック」が分かったら、次は 部品の中身(データ要素) が DAW の どの操作・どの位置 に対応するかです。教材のデータは突き詰めると次の4つの要素で できています。これらが DAW でどう表れるかを押さえれば、あとは手を動かすだけです。

教材のデータ要素DAW での対応(位置・操作)具体例
ステップ位置(ドラムの何マス目か)リージョン内の グリッドの横位置。16 ステップ = 1小節を16分割した刻み8ステップなら 8分音符グリッド、16ステップなら16分音符グリッド
SPN 音名(C4 など)ピアノロールの 鍵盤の縦位置(どの高さの行か)C4 = 中央ドの行、G2 = 低いソの行
音価(4n 8n 1n など)ノートの 横の長さ(どこまで伸ばすか)1n = 1小節ぶん、4n = 1拍ぶん、8n = 半拍ぶん
コード(Cmaj など)同じ位置に 複数のノートを縦に積むC メジャー = CEG を縦に3つ重ねる

この4つは、DAW のピアノロール/グリッド画面の 「横(時間)」と「縦(高さ)」と 「長さ」と「重なり」 にそのまま割り当たります。

ステップ位置:16 ステップ=1小節の刻み

ドラムシーケンサーの ステップ は、1小節を等分した「マス目」です。共通題材は 4/4 拍子 なので、1小節 = 4拍。これを 16等分すると16分音符の刻み(stepsPerBeat が4)、 8等分すると8分音符の刻み(stepsPerBeat が2)になります。DAW のリージョンも同じく グリッドで区切られているので、何マス目に音があるか をそのまま 同じ拍の位置 へ 写し取れば打ち込めます。

SPN 音名:ピアノロールの鍵盤位置

C4G2 のような SPN(音名+オクターブ番号) は、ピアノロールでは 縦方向のどの行(鍵盤)か を指します。C4 は中央のドの行、数字が小さいほど低い行、 大きいほど高い行です。教材のフレーズに書かれた音名を、ピアノロールの 同じ高さの行 に 置けば、そのまま同じ音になります。

音価:ノートの長さ

1n(全音符)・2n(2分音符)・4n(4分音符)・8n(8分音符)・16n(16分音符)、 そして付点版(4n. など)は、DAW では ノートの横の長さ になります。1n は1小節を 端から端まで、4n は1拍ぶん、というように、音価が長いほどノートを長く伸ばす だけです。

コード:和音の積み方

コードは、ピアノロールの 同じ横位置(同じ拍)に複数のノートを縦に積む ことで表します。 たとえば C メジャー(Cmaj)は CEG の3つを縦に並べて同時に鳴らします。 進行 I–V–vi–IV は、各小節にそれぞれのコードの構成音を積んでいけば打ち込めます。

打ち込む前に「元データ」を耳で確認する

DAW へ移す前に、これから打ち込む中身 をブラウザ部品で聴いて確認しておきましょう。 ここで使う部品は 元データの確認用(聴く・見るだけ)です。DAW の操作そのものは、 次のレッスンから スクリーンショット+手順 で示します。

下のドラムシーケンサーは 読取専用(readOnly)です。共通題材と同じ 90 BPM で、 ドラム章の 基本の8ビート を鳴らします。どのマス目に音があるか を目と耳で 確かめてください。次のレッスンで、この同じパターンを DAW のグリッドへ写します。

続いて、打ち込みの土台になる コード進行(共通題材 I–V–vi–IV)を聴いておきます。 各小節がどのコードか(C → G → Am → F)を耳で押さえておくと、コードトラックへの 打ち込みがスムーズになります。

このレッスンのまとめ

  • 教材の部品は、DAW では 1部品 = 1トラック に対応する(ドラム/ベース/ギター/シンセ/コード)。
  • データ要素は 横位置(ステップ・拍)/縦位置(SPN 音名)/長さ(音価)/縦の重なり(コード) の4つで DAW のグリッド・ピアノロールに対応する。
  • 題材は楽器編の 共通題材(I–V–vi–IV / C / 90 BPM / 4小節) をそのまま流用する。

次のレッスンでは、まず ドラムパターン を DAW のグリッドへ打ち込む手順を、 スクリーンショット+番号付き手順で具体的に追います。