ベース・コード・シンセを打ち込む
ドラムを打ち込めたら、次は 音の高さを持つパート——ベース・ギター・シンセの フレーズと、土台となる コード進行 です。ここで生きてくる合言葉は 縦位置=どの高さか(SPN 音名 = 鍵盤の行) と 長さ=音価(ノートの横幅)、 そして 縦の重なり=和音の積み方 です。どのパートも「ピアノロールに音名どおりノートを 置く」という同じ作業の繰り返しです。
SPN 音名 → ピアノロールの対応(共通の考え方)
各パートの手順に入る前に、すべてに共通する データ要素 → DAW の対応を確認します。
| 教材のデータ要素 | DAW(GarageBand)での対応 | 一般的な DAW 概念 |
|---|---|---|
SPN 音名(C2 C4 など) | ピアノロールの 縦位置(鍵盤の行)。数字が小さいほど低い行 | MIDI ノートの音高 |
音価(1n 4n 8n 4n.) | ノートの 横の長さ。1n=1小節、4n=1拍、8n=半拍 | ノートの長さ/デュレーション |
| 音の並ぶ順 | ピアノロールの 横位置(時間軸の左→右) | ノートの開始位置 |
| 和音(複数音の同時) | 同じ横位置に 複数ノートを縦に積む | 和音の MIDI ノート |
パート1:ベース(ルート弾き)を打ち込む
ベースは 低音の土台 です。ベース章の ルート弾き を題材にします。各小節で
そのコードの ルート音を全音符(1n)1つ だけ鳴らす、最も基本的なラインです。
下の PianoRoll で元データを確認しましょう(C2 → G2 → A2 → F2、各1小節)。
| 小節 | コード | 打ち込む音(SPN) | 音価 | DAW での位置 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | I = C | C2 | 1n(1小節) | 低い「ド」の行に1小節ぶんのノート |
| 2 | V = G | G2 | 1n | 低い「ソ」の行に1小節ぶんのノート |
| 3 | vi = Am | A2 | 1n | 低い「ラ」の行に1小節ぶんのノート |
| 4 | IV = F | F2 | 1n | 低い「ファ」の行に1小節ぶんのノート |
手順:ベーストラックへ打ち込む
- ソフトウェア音源トラックを追加し、音色に ベース(bass.finger 相当) を選びます。
- 4小節ぶんのリージョンを作り、ピアノロールを開きます。
- 1小節目に
C2のノートを、1小節の長さ(全音符)で置きます。C2は中央ドより 2オクターブ低い「ド」の行です。 - 同様に 2小節目に
G2、3小節目にA2、4小節目にF2を、それぞれ1小節ぶんの 長さで置きます。 - 再生して、上の PianoRoll と同じ低音の動きになっているか耳で照合します。
パート2:ギター(アルペジオ)を打ち込む
ギターは アルペジオ(分散和音) を題材にします。各小節でコードトーンを
4分音符(4n)で1音ずつ 並べた、ルート→3度→5度→3度の山型です。
| 小節 | コード | 打ち込む音(4分音符×4) | DAW での位置 |
|---|---|---|---|
| 1 | I = C | C4 E4 G4 E4 | 中音域の行に1拍ずつ4つ |
| 2 | V = G | G3 B3 D4 B3 | 各1拍ぶんのノートを横に4つ |
| 3 | vi = Am | A3 C4 E4 C4 | 同上 |
| 4 | IV = F | F3 A3 C4 A3 | 同上 |
手順:ギタートラックへ打ち込む
- ソフトウェア音源トラックを追加し、音色に クリーンギター(guitar.clean 相当) を選びます。
- グリッド(スナップ)を 4分音符 に合わせます。これで1拍ずつ置きやすくなります。
- 1小節目に
C4→E4→G4→E4を 1拍ずつ横に 並べます(各ノートの長さは 4分音符)。 - 2〜4小節目も表のとおり、コードトーンを1拍ずつ並べます。
- 再生して、上の PianoRoll と同じ分散の動きになっているか照合します。
パート3:シンセ(アルペジオ)を打ち込む
シンセは、コードトーンを 8分音符(8n)で上行→下行 させた、より細かいアルペジオを
題材にします。1小節 = 8分音符8つ(上行4音 + 下行4音)です。
| 小節 | コード | 打ち込む音(8分音符×8:上行→下行) | DAW での位置 |
|---|---|---|---|
| 1 | I = C | C4 E4 G4 C5 → C5 G4 E4 C4 | 8分グリッドに8つ |
| 2 | V = G | G4 B4 D5 G5 → G5 D5 B4 G4 | 同上 |
| 3 | vi = Am | A4 C5 E5 A5 → A5 E5 C5 A4 | 同上 |
| 4 | IV = F | F4 A4 C5 F5 → F5 C5 A4 F4 | 同上 |
手順:シンセトラックへ打ち込む
- ソフトウェア音源トラックを追加し、音色に ポリシンセ(synth.poly 相当) を選びます。
- グリッド(スナップ)を 8分音符 に合わせます(8分が細かくて置きにくいときは、 先に4分で骨格を置いてから細分化しても構いません)。
- 1小節目に
C4 E4 G4 C5(上行)→C5 G4 E4 C4(下行)を 半拍ずつ横に 並べます。 - 2〜4小節目も表のとおりに置きます。各小節とも「上って下りる」山型です。
- 再生して、上の PianoRoll と同じ動きか照合します。
パート4:コード進行を打ち込む
最後に、土台となる コード進行(共通題材 I–V–vi–IV)を打ち込みます。コードは 同じ位置に複数のノートを縦に積む のがポイントでした。各小節に三和音を全音符で置きます。
下の ChordPlayer で各小節のコードを確認しましょう(C → G → Am → F)。
| 小節 | コード | 縦に積む構成音(三和音) | 音価 |
|---|---|---|---|
| 1 | I = C(maj) | C4 + E4 + G4 | 1n(1小節) |
| 2 | V = G(maj) | G3 + B3 + D4 | 1n |
| 3 | vi = Am(min) | A3 + C4 + E4 | 1n |
| 4 | IV = F(maj) | F3 + A3 + C4 | 1n |
手順:コードトラックへ打ち込む
- ソフトウェア音源トラックを追加します(音色はピアノやパッドなど、和音が分かりやすい ものがおすすめです)。
- 4小節ぶんのリージョンを作り、ピアノロールを開きます。
- 1小節目に
C4・E4・G4の3つを縦に積んで、1小節の長さ(全音符)で置きます。 3つのノートが同じ横位置(拍1の頭)で縦に並ぶのがコード(和音)です。 - 2〜4小節目も表のとおり、三和音を縦に積んで1小節ぶん置きます。
- 再生して、上の ChordPlayer と同じ進行(C → G → Am → F)になっているか照合します。
このレッスンのまとめ
- SPN 音名 = ピアノロールの縦位置(鍵盤の行)、音価 = ノートの横の長さ、コード = 縦に積んだ複数ノート。
- ベース(ルート弾き)・ギター(4分アルペジオ)・シンセ(8分アルペジオ)・コード(三和音)を、それぞれ登録済みの音色のトラックへ打ち込んだ。
- どのパートも「ピアノロールに音名どおりノートを置く」同じ作業の繰り返し。題材は共通題材(I–V–vi–IV / C / 90 BPM / 4小節)のまま。
これでドラム・ベース・ギター・シンセ・コードが DAW に並びました。次の章では、これらの パートを セクションごとに出し入れ して、曲としての起伏(アレンジ)を作っていきます。